2019 08/05

主流となるか?! ダンボールダクト

配管の中では比較的人の目に触れることの多い「ダクト」
そのためか、工事に必要な資格が無い割に、「見た目の美しさ」、「センス」が
問われるとも言われますね。

そこでご紹介したいのがダンボール製のダクトです。
この「ダンボールダクト」、2003年販売開始と歴史はあるのですが、
まだ約130件の実績しかありません。
認知度としてはまだまだですが、様々な優れた特徴があり、従来の金属ダクトに代わって
主流となり得るポテンシャルを秘める、「ダンボールダクト」についてご紹介します。

◆ダンボールダクトの特徴

ダンボールにアルミシートをラミネートすることで、燃えやすく湿気に弱いという
弱点を克服し、軽量、高断熱に加え、運搬/加工のしやすさまで兼ね備えた
かなりスグレモノのダクトです。国土交通大臣不燃認定(NM-3696)も取得済みです。

 

◆ダンボールダクトの優れたところ

ダンボールダクトの優れたところは、その特徴から工数を大幅に削減できるということです。
これはこの先の人口減、慢性的な職人不足問題を考える上で注目せざるを得ません。

◎ 軽量、ゆえに工数削減:
従来の金属ダクトの1/3と軽量で、取付工事も床で一定の長さに長尺接続した上で
一度に吊りこむことができ、工数を大幅に削減できます。

◎ 断熱材いらず、ゆえに工数削減:
ダンボールそのものが断熱性に優れていますので、断熱材を巻く必要がありません。
露出天井でもアルミの質感を生かしたデザインが可能です。

◎ 運搬/加工が楽、ゆえに工数削減
工事現場への搬入時は平板の状態なので、金属ダクトと比べて運搬時にかさばりません。
組み立てにおいても専用の工具は不要で、現場で簡単に組み立て可能です

◆ダンボールダクトは環境に優しい!

ダンボールダクトは再生紙で作られる上に、運搬に関わるにCO2排出量を大幅に削減可能。
更に廃棄の際はアルミシートを剥がして、紙もアルミもリサイクルでき、環境にとても優しい材料です。

◆使用できないケース

◎  排煙、厨房排気系統のダクト
◎  浴室や厨房等、湿気の多い排気系統及びそのような場所を通過する系統
◎  薬品、油分を含む排気系統及びそのような場所を通過する系統
◎  防火ダンパー、 VAV などの影響でダクト内の圧力が 600Pa を超える所
◎  防火区画貫通部
◎  屋外のダクトや、外気吸い込み部分(OA)

とは言え、利用できる余地はまだまだある割に、知名度が中々上がらないダンボールダクト。
PR不足の部分もあるので、もっと皆さんに知ってもらいたい商品です。

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